メインイメージ
ホーム新着情報活動報告提言・レポート温泉統計書籍・文献会員リスト会員発用語集
HOME > 温泉統計

温泉統計

総務省の入湯税に関する調査数字をもとにした温泉入湯客数の推移を掲載しています。市町村別の入湯客数TOP30のほか、各温泉地の取り組みなどをご紹介いたします。
温泉観光地
総務省の入湯税に関する調査数値によると、07年度の入湯客数は2億915万人、前年度比0.1%増であり、昨年度と比較して伸び率は低下している。




温泉観光地

総務省の入湯税に関する調査数値によると、07年度の入湯客数は2億915万人、前年度比0.1%増であり、昨年度と比較して伸び率は低下している。

1.温泉地の利用の動向


総務省の入湯税に関する調査数値によると、07年度の入湯客数は2億915万人、前年度比0.1%増であり、昨年度と比較して伸び率は低下している。

toukeizu1.jpg


08年度の全国温泉所在市町村の入湯客数は、第1位が神奈川県箱根町、次いで北海道札幌市、3位が栃木県日光市であり、上位3位については、07年度と順位の変動はなかった。


新型インフルエンザの世界的な感染拡大により、09年春頃には感染を懸念して外出を控える傾向が強まり、温泉地でもその影響を受けた。その打開策として、日帰り温泉施設の無料開放、割安な宿泊プランの企画など、宿泊客を呼び戻すための取り組みが行われた。

2.温泉地および温浴施設


08年8月に粟津温泉(石川県)の総湯が移転・改築したのをはじめ、周辺の山代温泉で11年に片山津温泉で12年を目処にそれぞれ共同浴場の改築が予定されており、各温泉地の活性化にむけて期待が高まっている。


一方、近年は「岩盤浴」や、低温サウナを主体とした韓国式健康ランド「チムチルバン」などの
施設の開業が都市部で相次いでいる(例:波葉の湯(福岡県、08年11月オープン)、みなとみらい万葉の湯(神奈川県、08年10月リニューアルオープン) 等)。こうした日帰り温浴施設の増加によって、温泉地以外の都市部でも多様な温泉浴を楽しめる状況となっている。

3.行政・業界団体の動き


●環境省:「温泉資源の保護に関するガイドライン」の策定


環境省は、都道府県知事が科学的根拠に基づいて、温泉の許可及び採取制限命令を行うことが難しいという現状を受け、「温泉資源の保護に関するガイドライン」を策定し、09年3月に都道府県へ通知した。このガイドラインは、温泉の掘削等の不許可事由の判断基準について科学的な考え方を示すもので、多くの事例を盛り込んでいることが特徴である。
今後、環境省ではこのガイドラインを随時見直し、更新していく予定である。


●福島県温泉協会:全県温泉マップ「Spap」の作成


 福島県温泉協会は08年10月、県内の211ヵ所の温泉をまとめた地図「Spap」を作成した。温泉地の位置とともに、各温泉の泉質や適応症が掲載されているもので、県内の宿泊施設や観光施設など約500ヵ所で配布されている。全県的な温泉マップは、群馬県に次いで2番目の発行となる。

4.温泉観光地の取り組み


(1)環境に配慮した取り組み


昨今の環境問題に対する意識の高まりにより、温泉観光地でもさまざまな取り組みが行われている。三朝温泉(鳥取県)では、20軒の旅館から出る生ゴミを収集し、リサイクルプラントで2週間かけて堆肥にする取り組みが行われている。現在はモニター調査段階であるが、最終的には、この堆肥を田畑に施肥して有機野菜を栽培し、旅館の食材として活用する循環型のシステムを目指している。
JTB協定旅館ホテル連盟では、宿泊業界の社会貢献や観光地イメージアップの観点から、環境管理システムの国際規格ISO14001のグループ認証取得への支援を行っている。これまでに支援を受けてISO14001グループ認証を取得したのは、琵琶湖(滋賀県)、丹後天橋立(京都府)、湯西川(栃木県)、花巻温泉郷(岩手県)、川湯温泉(北海道)、南紀勝浦(和歌山県)である。08年12月には、下呂温泉の5軒の旅館が認証取得した。温泉旅館がグループで認証取得したのは中部地方では初となる。

(2)スイーツの誘因力を取り入れた回遊性向上の取り組み


箱根温泉(神奈川県)で交通事業や宿泊施設を運営する小田急箱根ホールディングスは、「箱根スイーツコレクション」を実施した(08年3月~4月)。これは箱根全山の宿泊施設、美術館、飲食店など27施設が、期間限定でそれぞれのオリジナルスイーツを提供し、その魅力をもって箱根全体として回遊性を高めようとするものである。初回が好評だったことを受けて、08年秋と09年春にも開催された。

(3)芸術家の視点を取り入れた取り組み


別府温泉(大分県)では、09年4月から6月までの60日間にわたり「別府温泉現代芸術フェスティバル2009 混浴温泉世界」が開催された。世界的に活躍する8組のアーティストが、まちなかの建築物や景観を作品の舞台として、まち全体を展示会場とするもので、来訪者はマップを片手にまちをめぐりながら作品を鑑賞した。
肘折温泉(山形県)では毎年夏に、灯籠を軒先に吊すイベント「ひじおりの灯」が開催されており、09年で3度目を迎える。この灯籠は、東北芸術工科大学の学生が温泉地に滞在し、地域住民や宿泊客との交流により温泉地のイメージを膨らませて制作する。この制作過程で、芸術家の視点による地域資源の発掘、学生と地域住民・宿泊客との交流の他、灯籠が温泉街の夜の魅力を生んでおり、宿泊客の増加も期待される。

(4)新たな需要創出を目指した取り組み


湯河原温泉(神奈川県)は、08年度に観光庁の「観光産業のイノベーション促進事業」の実証事業として、「今夜は温泉へ帰ろう♪」プロジェクトを実施した。このプロジェクトは、2日連続で休暇を取得しにくい就労形態の消費者を主な対象として、レイトチェックイン・アウトを可能にして、仕事帰りに温泉地で宿泊できる仕組みづくりを試行するもので、都心から1時間半程度という地の利を活かし、地域全体で取り組んだものである。
実証事業の結果、事業実施期間中の宿泊客数が増加するとともに、利用者の約9割から「満足した」と評価された。こうした成果を受けてこの宿泊商品は、湯河原での新たな過ごし方を提供するものとして、実証事業後も販売されることになった。

2008年度市町村別入湯客数 上位30位
toukeizu2.jpg


toukiezu3.jpg

資料:(社)北海道観光土産品協会資料をもとに、(財)日本交通公社作成
注:入湯人員は日帰や課税免除分も含む数値、宿泊客数は課税対象分の数値
市町によっては集計方式の違いにより宿泊客数を把握していないところがある

(柿島あかね 岩崎比奈子)







Googleブックマーク yahooブックマーク はてなブックマーク